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資格試験にも役立つ!心理学部時代にやってよかった5つの勉強習慣|未来の自分に感謝された工夫たち

心理学部に通っていた頃、「この知識が実際にカウンセリングの現場でどう活かされるんだろう?」と疑問に思いながら授業や試験勉強に取り組んでいました。
でも、数年たった今、資格試験の勉強、現場での実践の中で、「あのときやっておいてよかった」と感じることがたくさんあります。

この記事では、
「この勉強って、将来ほんとに役に立つのかな?」
学部時代そう思っていた私が、数年後に「あのときやってよかった」と感じた5つの習慣をまとめました。心理職を目指す方へ、少しでもヒントになればうれしいです。

 専門用語のそばに、先生の例えやセリフをメモ

心理学の授業では、専門用語の説明が抽象的でピンとこないことが多く、
教科書やノートを眺めていてもなかなか頭に入ってきませんでした。

そんな中で私がやっていたのは、先生がふと話してくれる例えやセリフを、
その用語のそばにメモしておくこと。

ガチャガチャでレアが出る仕組みって、まさに“変動比率スケジュール”。ギャンブルも同じだよね


——そんな先生の一言を、“強化スケジュール”の項目のそばにメモしていたら、数年後に「あの説明、秀逸だったな」と思い出すことになりました。

その時はよくわからなくても、数年後、資格試験や現場の場面でそのメモに救われることが何度もありました。
自分にとってしっくりくる言葉を、地道にストックしておくこと。
それが、のちのち「伝える力」に変わっていきます。


 自作の暗記カードや資料を捨てずにとっておいた

「どうせ試験が終わったら忘れるし」と思いながら作った暗記カードやまとめ資料。
でも私は、それらをなるべく捨てずにファイルに入れて保管していました。

これが思った以上に役立ちました。

臨床心理士や公認心理師の勉強を始めたとき、
学部時代に作った資料を見返して「あのときの自分、いい仕事してた!」と感謝する瞬間が多々ありました。

公認心理師の試験勉強は、修士論文の追い込みや就職活動と時期が重なることが多く、
臨床心理士試験も、仕事をしながら受験する人が大半だと思います。
そんななか、一から勉強をやり直すのはなかなか大変。
だからこそ、学部時代に残していた自分用の資料が、本当に頼りになりました。

自分の言葉でまとめた資料って、自分にとっていちばん理解しやすいんです。
そのときの勉強が、ちゃんと未来に生きる。
そう実感できたからこそ、「その場限り」と思わずに取り組んでおいてよかったと思います。


 余裕があるときに、資格試験とのつながりを見ておいた

試験直前になると焦りがちですが、学部のうちから
「この分野って将来の資格試験にも関わってくるんだな」と知っておくことは、勉強への視野を広げてくれます。

もちろん、全てを網羅する必要はありません。
ちょっと過去問をのぞいてみる、出題傾向をざっくり知る、それだけでも十分。

「今やっているこの学びが、数年後ここにつながってくる」
そう思えるだけで、モチベーションが上がったり、自然と理解を深めようという気持ちになれたりしました。


 自分の好みの表現をする著者を見つけておいた

文献や本を読んでいて、「なんだかこの人の書き方、しっくりくるな」と感じる著者が何人かいました。
そんなとき私は、その著者の名前をメモしておいたり、繰り返し同じ人の本を読むようにしていました。

結果的に、そうした「好きな書き手」が、
自分が文章を書くとき・誰かに説明するときの“モデル”になっていきました。

考えの整理の仕方、わかりやすい表現、余白のある言葉選び……
そういうものに学生のうちから触れていたことが、“自分の言葉”を育てるきっかけになったように思います。


伝わる例えの“引き出し”を意識して集めた

心理学を学ぶうえで、抽象的な言葉をどう咀嚼するか、どう人に伝えるかって、すごく大事なスキルです。
そして、「どんな例えがわかりやすいか」は人によって全然違う

友達との会話の中で「この説明わかりやすいよね」と言ったら、
「え?私はあんまりピンとこなかった」と返されて、ハッとしたことがあります。

そこから私は、印象に残った例えをなるべくストックしておくようになりました。

それが今、現場でクライエントさんに説明するときにも、
「この人にはこういう言い方が伝わるかも」と考える材料になっています。

伝える力は、例えの“引き出し”から育っていく。
そんな風に思えるようになったのも、あの頃の小さな積み重ねのおかげです。


まとめ

当時は「とりあえずやってみよう」と思って始めたことばかりでしたが、
数年経った今、それらが思っていた以上に大きな力になっていることを実感しています。

専門知識を正確に覚えることも大切だけど、
それ以上に、「どう理解するか」「どう伝えるか」を少しずつ意識していくことが、
臨床の仕事ではとても大きな意味を持ちます。

勉強がつらいとき、不安なときもあるかもしれません。
でもその努力は、未来のあなたを必ず支えてくれます。
いつか「やっててよかった」と心から思える日が、ちゃんと来ます。

この記事がどなたかのお役に立てると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事をご覧いただいた皆さまへ

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