体験記

大学院入試、いつからどうやって勉強した?私のスケジュールと工夫を紹介します

大学院進学を考えているけど、勉強っていつから始めればいいの?
院試ってどんな対策をすればいいのか分からない…

そんな悩みを持つ方に向けて、今回は私が実際に行った大学院入試対策のスケジュールと勉強法をご紹介します。心理系大学院を目指す方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

勉強スタートは大学3年生の夏から

私の大学院入試対策は、大学3年生の夏にスタートしました。部活動やアルバイトと並行して、まずは毎日1時間、勉強を「習慣化」することを目標にしました。いきなり長時間ではなく、無理なく続けることを大切にしたのです。

自分だけの「オリジナルノート」作り

  1. 1科目につき、ノート1冊にまとめる

  2. 専門用語は、提唱者の名前英語表記も併記

  3. よく出てくる単語は、ノートに正の字で出現回数を記録

  4. 足りない知識は、『心理臨床大辞典』や『ヒルガードの心理学』で補強

各ポイントの具体例:

1科目につき、ノート1冊にまとめる
複数冊にまたがらず、1冊におさめるのがポイント。
どのノートのどのあたりにあるか場所で記憶もしやすくなる。

専門用語は、提唱者の名前英語表記も併記
英文の読解問題が出題されることが多いため、あわせて覚える。

よく出てくる単語は、ノートに正の字で出現回数を記録
どの用語が重要であるか、視覚的に把握。

足りない知識は、『心理臨床大辞典』や『ヒルガードの心理学』で補強
臨床心理学系の知識は「心理臨床大辞典」で。
基礎心理学系の知識は「ヒルガードの心理学」で。

このように、自分でまとめ直すことで、知識が定着するだけでなく、のちのちの復習にも役立つ「自分だけのオリジナル参考書」になりました。

自分が理解しやすい言葉でまとめられ、必要な情報がすべて詰まったこのノートは、後々の学習においてかけがえのない財産となりました。

過去問演習は大学4年の春から

大学3年の3月までに基礎固めを終え、大学4年の春からは過去問にシフト
複数の志望校の過去問を3〜5年分取り寄せ、以下のように取り組みました。

  1. 論述形式での解答練習
  2. 頻出テーマの把握
  3. 最新情報の追加

各ポイントの具体例:

①論述形式での解答練習
実際の試験を想定して。
知識を覚えるだけでなく、それを論理的に構成し、
説得力のある文章で表現する練習。

②頻出テーマの把握
出題された専門用語やテーマについては、
作成した各ノートに「正」の字を追記。

頻出問題を視覚的に把握し、対策を立てる。
3~5年分解くことでその大学院の傾向も把握できる。

③最新情報の追加
新しく学んだ知識や、過去問で出てきた知らない概念は、
作成したノートに付箋を貼ってどんどん補填。
情報を育てていく感覚。

このステップで、頻出テーマ苦手分野が明確になり、効率よく対策できるようになりました。

この時期は、1日3~10時間と、確保できる最大限の時間を勉強に充てました。

勉強時間の目安

勉強時間は以下のように段階的に増やしていきました。

時期 1日の勉強時間(目安)
大学3年 夏〜冬 1時間(習慣づけ重視)
    冬〜春 3〜6時間
大学4年 春以降 3〜10時間(毎日継続)

この勉強法はその後も役立った

このとき作ったノートは、臨床心理士試験公認心理師試験の際にも活躍しました。
自分の理解度に合わせたまとめ方をしていたので、後から見返しても非常に分かりやすく、長期的な学びの土台になったと思います。

まとめ|「自分だけの参考書」を育てよう

大学院入試は、単なる暗記ではなく、理解と表現力が求められます。

そのためにも、早い段階から自分のペースで取り組み、自分なりの学習ツールを作っていくことが重要です。

大学院入試は決して楽な道のりではありませんが、計画的に、そして効率的に学習を進めることで、合格への近道になるはずです。

この体験談が、これから大学院を目指す皆さんの参考になれば幸いです。

この記事をご覧いただいた皆さまへ

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