【保存版】心理臨床初学者が最初にそろえるべき本
心理臨床について学び始める時
どんな本から読み始めたら良いのか
迷っておられる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、10年以上心理臨床の現場に携わってきた私が、「これは持っててよかった」「歩み始めの助けになった」と思う本を紹介します。
結論|まず1冊だけ選ぶなら絶対にこれ
「何から読めばいいか分からない…」
という人は、まずこの1冊を手にとりましょう。
心理臨床家の手引【第4版】
(編著)鑪 幹八郎・名島 潤慈
誠信書房
私が所有しているのは【第3版】で、
【第4版】の詳細な内容は
分かりかねるのですが、
目次を見比べると、
大枠は同じでのようでした。
第4版では
公認心理師関連の事項や
法令のこと等が新しく追記
されている印象です。
なぜこの本が良書なのか
心理臨床の基本の「き」が網羅的に書かれている(第1~4章)
心理臨床の各領域でどんな働きをするかの概要がわかり、自分がもしその現場にいたら…を想像しやすい。(第5章)
最推しポイント
第7章:
クライアントからの質問にどう答えるか
-質問と応答例
私はこの章に一番救われた
と言っても過言ではありません。
心理士だったらどう応対するのか
それを内在化していくために
この章は何度も読み返し、
反芻していた記憶があります。
学生だった頃は
心理臨床の現場の
イメージを膨らますために読み、
働きだしてからは
自分の成すことが果たして
クライエントさんのためになっているか、
心理臨床的関わりができているか、
それらを点検するために
読み返していた記憶があります。
また、入職予定の領域の
イメージを膨らますための
予習としても読み、
折に触れて立ち返る本
だったように思います。
▼最初の1冊をチェックする
2冊目|遊戯療法の前に
『心理臨床家の手引』で
全体像を把握したら、
2冊目に買うべきはこれです。
Q&Aで学ぶ
遊戯療法と親面接の考え方・進め方
(著)竹内 健児
創元社
特に大学院生にオススメです。
大学附設の相談室臨床で
最初に携わるのは、
遊戯療法のことが多いと思います。
大学院受験時に
「アクスラインの8原則」
を勉強したのは良いけれど…
果たしてそれって
実践でどのように落とし込めば…?
と手探りの中で臨床が始まる方も
多いのではないでしょうか。
なぜこの本が良書なのか
これでもかと初学者がぶちあたる疑問を網羅している
その回答も、初学者に寄り添いながら、なるべく情景がイメージしやすいように事例も提示してくれている
でも多くを語りすぎず、大事な核となる回答で非常にちょうどよい。
学生の臨床指導をしていた頃、
遊戯療法で
自信をなくしている院生や
疑問を抱えている院生には
いつもこの本をオススメ
していたぐらい、おススメです。
試し読みもあるので、
目次だけでも見て
みてはいかがでしょう。
きっと、ご自身の問いに
関連するQ&Aが載っている
と思います。
▼遊戯療法で迷っている人はこちら
3冊目|ケース担当開始前にこれをお守りに
遊戯療法を担当し始めると、
ケースをどう見立てるか、
悩み始める頃ではないでしょうか。
また、言語面接の担当を
するようにもなります。
そうすると、
ケースをどう見立てるかの視点
を養っていく必要がでてきます。
そんな時に携えておきたいのがこの本。
スモールステップで学ぶ
力動的な心理アセスメントワークブック
(監修)乾 吉佑
(編著)加藤 佑昌・森本 麻穂
(著)橋爪 龍太郎・古田 雅明
創元社
見立てに自信がない方
には特にオススメです。
なぜこの本が良書なのか
架空のインテーク面接におけるセラピストとクライエントのやりとりが細やかに載せられている
クライエント視点でもセラピスト視点でもその事例に入り込みやすい
解説も要所要所であり、理解の助けとなる
セラピストが面接中にどのようなことを頭と心に置きながら話を聞いているのか、ワーク形式で体験的に学べる
これを読むと、
力動的な視点で
ケースをどう見立てていくか
の軸ができる
のでオススメです。
すでにイニシャルケースを
担当し始めた方も、
このワーク形式を通して
自身のケースを振り返る
のに役立てても良いと思います。
▼見立て方の軸がほしい方はこちら
4冊目|グループ臨床に携わる時
大学の相談室臨床での
遊戯療法や個別面接
に馴染んできた頃には、
学外での実習も始まる
のではないでしょうか。
医療分野や
福祉分野においては、
デイケアや集団療育等
のグループ臨床
を実践している
ところも多いと思います。
そんな時にオススメ
なのがこの本です。
グループサイコセラピー
ヤーロムの集団精神療法の手引き
(共著)ヤーロム,アーヴィン・D./ヴィノグラードフ,ソフィア
(訳)川室 優
金剛出版
グループに関わる予定がある方、
グループ臨床の基本を知りたい方
に特におすすめです。
グループ臨床は、
個別の心理療法とはまた
異なる視点や関わりが大切です。
きっと、大学院入試の時に
「ヤーロム」
「集団精神療法」
「11の治療因子」等で
因子を11個、暗記的に覚える、
なんてことをした方も
多いのではと思います。
受験対策的には
それで充分かもしれませんが、
この手引きには
グループ臨床の極意
がギュギュッと詰め込まれています。
なぜこの本が良書なのか
新しいグループを始める時の計画の手助けになる
今自分が担当しているグループを見立てる時の視点を与えてくれる
私は幸い、院生の頃から
グループ臨床の現場に多く
携わらせていただいていたので、
この本は何度も読み返しました。
私たちは
どんな目的でそのグループを
やろうとしているのか、
そのために必要な枠組み
はなんだろうか、等
すべての構造と
そこで繰り広げられる力動を
どう見立ててグループを
グループたらしめていくのか、
その拠り所となる本でした。
最初は字面の理解に留まる
かもしれませんが、
実践していくうちに
体験を伴って理解が深まる
のでオススメです。
▼グループ臨床を始める前に読む
5冊目|学校臨床に携わりたいなら
これは以前の記事でも紹介させて
いただいたことがありますが、
学校臨床に携わるなら
必携の書です。
学校臨床に
緊急支援はつきものです。
この本なしに
平時の学校臨床は行えない
と言っても過言ではありません。
学校コミュニティへの
緊急支援の手引き(第3版)
(編)福岡県臨床心理士会
(編著)窪田 由紀
金剛出版
学校臨床領域に関わる予定の方、
緊急支援に不安がある方
にオススメです。
なぜこの本が良書なのか
緊急支援時の動きがわかりやすく書かれているのでイメージしやすい
巻末の100ページ超に及ぶ付録が実践の時の助けとなる
緊急支援を行う時
心理士もソワソワとして
混乱の中に身をおくこと
になります。
何も指針がない中で、
やみくもに支援をするのは
心理士自身も不安に
駆られます。
そんな時、
お守りとなるのがこの本です。
私は初めて緊急支援を
行った日の前夜、
この本を何度も読み返し、
支援当日の動きを
シミュレーション
しました。
ある程度、やるべきことが
頭に入っていたので、
当日は落ち着いて支援に
臨むことができました。
もしこの本が手元に
なかったらと思うと、
正直、かなり不安
だったと思います。
それくらい、この本は
現場に立つ自分を
支えてくれた1冊です。
地域によって
多少の違いはあれど、
ひな型として
これを知っておくのは
臨床時の助けになるはずです。
▼学校臨床に従事予定の方はこちらをチェック
まとめ
今回は
初学者必携書5選
を紹介しました。
これらの本は
10年以上たった今でも、私の
臨床の礎になっている
大切な本です。
心理臨床初学者のみなさんの
臨床の礎にもなってくれる
良書だと思います。
これら5冊の本の次に
何を読むと良いかは
また別の記事で
ご紹介します。
今回ご紹介した5冊、
まだどの本も
読んだことがない…
という方は、まずは
心理臨床家の手引から
確認してみること
をオススメします。
▼心理臨床家の手引はこちら



