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第8回公認心理師試験問題を解いてみた

私たちは心理臨床コミュニティTicekt.を運営する臨床心理士・公認心理師です。

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先日、第8回公認心理師試験の合格発表が行われました。

一般財団法人 公認心理師試験研修センター

https://www.jccpp.or.jp/shiken.cgi

試験が終わった直後から、ネット上では難しかったという声が散見されました。

合格率を見ても、本当に難しかったのだろうと推察できます。

過去の合格率は以下の通りです。

  • 第1回(9月9日実施分):79.6%
  • 第1回(12月16日実施分):64.5%
  • 第2回:46.4%
  • 第3回:53.4%
  • 第4回:58.6%
  • 第5回:48.3%(Aルート 100%)
  • 第6回:73.8%(Aルート 94.9%)
  • 第7回:76.2%(Aルート 90.1%)
  • 第8回:66.9%(Aルート 77.2%)

一般財団法人 公認心理師試験研修センター

 

ちなみに私はすべての回で、問題が公開されたら解いてみるようにしています。

公認心理師として働いている以上、基礎知識は蓄えておかねばなりませんし、

職種としての最低条件は維持し続けなければという思いから、

その一指標として毎年解いています。

もし、合格ラインを越えられない時がきたら、

一から復習しなおそうという自戒も込めて、毎年解いています。

今のところ、毎年合格ラインをクリアできていますが、

いつかクリアできなくなる日がくるのだろうか…

と毎年びびりながら解いています。

第8回も例にならって、問題を解いてみました。

感想としては、「確かに難しかった」です。

どう難しかったかというと、

法律や制度に関する問題が多いような印象を受けましたし、

問題を解いてみて初めて知る用語もたくさんありました。

結果的には無事、今年もクリアできたので良かったのですが、

過去最低点をたたき出しました(笑)

ちょっとこれは、気合をいれて復習しなければと思っているところです。

そしてふと、思いました。

毎年ブループリントが公開されているけれど、あれって本当にあの比率通りに出題されているのだろうか…?

 

体感的には毎年法律関係の問題多いが気がするけどな~…

 

という疑問がわいてきました。

よし、ちょっと一回実際の比率と照合してみよう!

と思い立ち、全154問分、計数してみました。

その結果が以下のとおりです。

大カテゴリ ブループリント 実際の比率
①公認心理師としての職責の自覚 約6% 1.3
②問題解決能力と生涯学習 1.3
③多職種連携・地域連携 0
④心理学・臨床心理学の全体像 3 1.9
⑤心理学における研究 2 4.5
⑥心理学に関する実験 2 0.6
⑦知覚及び認知 2 3.2
⑧学習及び言語 2 2.6
⑨感情及び人格 2 3.2
⑩脳・神経の働き 2 4.5
⑪社会及び集団に関する心理学 2 3.9
⑫発達 2 6.5
⑬障碍者(児)の心理学 5 6.5
⑭心理状態の観察及び結果の分析 3 6.5
⑮心理に関する支援(相談、助言、指導、その他の援助) 8 6.5
⑯健康・医療に関する心理学 9 3.9
⑰福祉に関する心理学 9 9.1
⑱教育に関する心理学 9 2.6
⑲司法・犯罪に関する心理学 5 2.6
⑳産業・組織に関する心理学 5 1.3
㉑人体の構造と機能及び疾病 4 5.2
㉒精神疾患とその治療 5 9.7
㉓公認心理師に関する制度 6 12.3
㉔その他(心の健康教育に関する事項等) 2 0

 

なんとびっくり、ブループリントあまり当てにならないではないか…‼

でも、実際の過去問をブループリントのカテゴリ別に分類して

それぞれの正答率を出してみたら、

自分の弱い分野も可視化されるし、

復習のとっかかりが見えやすいのでは?

と思い立ち、換算表を作成してみました。

 

作成してみた換算表については、noteの有料記事にて公開しています。

興味をもっていただけた方はこちらをご参照ください。