心理系大学生におすすめ|学生時代に取ってよかった資格【臨床心理士の体験談】
学生時代、「資格って取った方がいいのかな」となんとなく考えてはいたものの、
正直、心理の勉強だけで手いっぱいで、優先順位はあまり高くありませんでした。
それでも、大学の春休みや夏休みに資格取得講座などに参加して、いくつか資格を取ってきました。
振り返ってみると、
「これを取っておいてよかったな」と思うものがいくつかあります。
今回は、臨床心理士として働く中で、
学生時代・若手時代に取っていてよかったと感じている資格についてまとめてみます。
「心理職なのに?」と思ったけど、実際かなり役立った資格
一番「取っておいてよかった」と感じているのが、こちらの資格です。
心理職として働いていると、専門的な研修はあっても、
ビジネスマナーを体系的に学ぶ機会はあまり多くありません。
電話対応や言葉遣い、報告の仕方、来客対応など、
「知っていて当たり前」とされることほど、きちんと教わる場が少ないと感じています。
その点、秘書検定はそうした“社会人としての基本”を一通り学べる資格でした。
準1級では面接試験もあり、
知識だけでなく「実際にどう振る舞うか」まで求められます。
当時は大変だなと思いながら受けていましたが、
いま振り返ると、その経験が土台として残っている感覚があります。
細かい内容をすべて覚えているわけではありませんが、
「これにはルールがあった気がする」と気づけることが、実務の中で意外と役に立っています。
私は大学の講座で受けましたが、独学の場合はこういったテキストでも学べます。
カウンセリング場面でも助けられた「社会人マナー」の土台
カウンセリングを担当するようになると、
陪席の機会もありはしますが、
実際にはクライエントを一人で部屋に案内し、着席していただき、お話を始める、という場面も少なくありません。
その一連の流れの中で、
言葉遣いや立ち居振る舞いに迷わないというのは、思っていた以上に大きいと感じました。
あらかじめ基本的なマナーを知っておくことで、
余計なところで気を取られず、本来の業務に集中しやすくなります。
また、心理療法そのものとは別の部分で、
クライエントの方に不安や不快感を与えてしまうことは、できるだけ避けたいとも感じています。
さらに、電話対応についても同様です。
電話対応は受付や事務の方が担ってくださることも多いですが、
カウンセラー自身が対応する場面も少なくありません。
敬語の使い方や言い回しについては、
秘書検定で学んでおいてよかったと感じることのひとつです。
ただし、秘書検定で学ぶ表現(特に準1級の面接試験など)は、
かなり丁寧でかっちりしたものが多く、日常の場面ではやや硬すぎると感じることもあります。
そのため、実際には相手や状況に合わせて調整する必要がありますが、
一度「型」を知っていることで、
「これはやりすぎかもしれない」と自分で判断できるようになったのは大きかったと感じています。
「なんとなく使える」を卒業できた資格
もうひとつ、取ってよかったと感じているのが、こちらです。
学生時代は卒業論文や修士論文の執筆で、
WordやExcelを使う機会が多くありました。
そのときに、「なんとなく使える」状態だと、
レイアウト調整や表の作成に思った以上に時間がかかってしまいます。
MOSの勉強を通して、基本的な操作や機能を一通り理解できたことで、
作業に迷うことが減り、本来考えるべき内容に集中しやすくなりました。
MOSは実技試験で、実際にWordやExcelを操作しながら解答していく形式です。
そのため、「知識として知っている」だけではなく、
正しい手順で実際に操作できることが求められます。
勉強の段階でも、機能を一つひとつ実際に使いながら覚えていくことになるため、
自然と一通りの操作が身についていきます。
単に学ぶだけでなく、
「正しく操作できる」状態まで求められる点が、実務で役立っている理由のひとつだと感じています。
私自身はテキストを使って基本を一通り学びました。
所見作成・データ整理で本当に役立ったスキル
この感覚は、実際に働き始めてからも同じです。
所見の作成や資料作り、データの整理など、
日々の業務の中でPCを使う場面は多くありますが、
操作でつまずかないことで、「何を書くか」「どう支援するか」といった本題にしっかり向き合えるようになります。
AI時代でも、“基礎知識”がある人はやっぱり強い
今はAIで何でも調べられる便利な時代になりました。
でも、実際の仕事の中で、
すべてを一から調べて対応するのは現実的ではありません。
それに、AIの答えが本当に正しいのか、
どこか違和感がないかに気づくためには、
やはり自分の中にある程度の知識が必要だと感じています。
「これにはルールがあった気がする」
「なんとなく違和感がある」
そんな感覚は、学生時代に学んだことや、資格の勉強を通して身についたものが土台になっているように思います。
また、最近はAIを使って表や資料を作成できるようにもなりました。
実際に活用してみて感じるのは、
AIの出力を“そのまま使える”ことは意外と少ないということです。
少しレイアウトを整えたり、表の幅を調整したり、
文章を修正したりと、細かな手直しが必要になる場面はかなりあります。
そのたびに「ここをこう直して」とプロンプトを考えるより、
WordやExcel上で自分で操作してしまった方が早い、ということも少なくありません。
だからこそ、
「どうやって修正するのか」
「どのボタンを押せばいいのか」
といった基本的な操作を知っていることは、今後ますます大事になっていくのではないかと感じています。
社会人になると取りづらい…学生時代に取ってよかった
資格とは少し違うかもしれませんが、
学生時代に取っておいてよかったものとして、運転免許も挙げておきたいと思います。
運転免許は、まとまった時間が必要になるため、
社会人になってからだと意外とタイミングを取るのが難しいと感じます。
その点、学生時代の長期休暇を使って取得できたのは、
振り返ってみても大きかったなと思います。
日常生活はもちろんですが、
職場や地域によっては移動手段として必要になることもあり、
「持っていてよかった」と感じる場面は少なくありません。
取っておけばよかったと思う資格
逆に、「取っておけばよかったな」と思う資格もあります。
ひとつは、こちらです。
お金や生活に関する知識は、
自分自身の生活にも役立ちますし、
クライエントの背景を理解するうえでも大切な視点だと感じることがあります。
心理支援にもつながる?最近気になっている資格
もうひとつ、最近関心があるのが整理収納に関する資格です。
発達特性のある方への支援では、
環境調整がとても重要になる場面があります。
物の配置や動線、視覚的なわかりやすさなど、
日常生活の整え方に関する知識は、支援のヒントになることも多いと感じています。
本業で手一杯な日々ではありますが、
いつか学んでみたい分野のひとつです。
資格は“就職のため”だけじゃなかった
周りの心理職の中で、今回挙げたような資格を持っている人は、そこまで多くないかもしれません。
ただ、マナーに関する本を読んでいたり、
自分なりに社会人としての基本を学んでいる人は多い印象があります。
(大学院の授業の中で、少し触れられることもありました。)
こうした知識は、必ずしも資格という形で身につける必要はないのかもしれません。
それでも、心理職として働く場合でも、一般企業に就職する場合でも、
一度きちんと学んでおいて損をすることはない分野だと感じています。
マナーやPC操作に関する本や情報は、今は本当にたくさんあります。
その中で「何から手をつければいいのか」と迷ってしまうこともあるかもしれません。
そんなときに、内容が体系化されている「資格」を通して学ぶことは、
ひとつの近道になる場合もあるのかなと思います。



